家電メーカーとPR会社に共通する、残された3つの選択肢

和蓮和尚の『キャズムを超えろ!』から。

[ハードウェア]全世界の家電メーカーが力を合わせてもApple1社に勝てなかった日
http://d.hatena.ne.jp/wa-ren/20070110/p1

PC とWebの世界は驚くほど進化が早い。その世界で叩きのめされながらも必死に生き延びてきたAppleが、コンピューターメーカーとしての発想で作った ポータブルAVCデバイス。対する進化の遅い家電の世界を生きてきた家電メーカーにとっては、とてもじゃないがAppleのようなデバイスを作ることはで きないだろう。勿論、家電の世界には家電の世界の難しさがあり、Appleが冷蔵庫を作れるかというと、作れない。


旧 来の家電メーカーは、エンターテインメント分野からは手を引くべきタイミングなのかもしれない。手を引きたくないメーカーは、PC&Webワールドのス ピードに追従できるような体制を作るか、Appleや任天堂が取りに行かない(捨てている)セグメンテーションのユーザに特化したニッチ家電を作るしかな いのかもしれない。


これは家電メーカーのAVC機器分野に関する話ですが、PR業界のウェブ分野に関しても同じようなことが言えるかもしれないと戦慄しました。

驚くほど進化が早いウェブの世界で生き延びてきたウェブ関連企業が、その知見を持ってPR業界に名乗りを上げてきたとき、進化の遅いPR業界を生きてきた既存PR会社は、ウェブ関連企業のリリースするウェブPRサービスを提供することはできないでしょう。

そうなると、既存PR会社はウェブPRから手を引くか、ウェブ関連企業が重視していない層(ウェブ対応が著しく遅れている企業などでしょうか?)をターゲットにするか、それともウェブの世界のスピードに対応できる体制を作るかしかありません。

Appleが冷蔵庫を作れないように、ウェブ関連企業は伝統的に提供されてきた既存のPRサービスができないでしょうから、既存PR会社がその部分のみに特化し、ウェブPRを捨てるという選択もありでしょう。
あくまで僕の予想なのですが、現在ウェブPRを申し訳程度に提供しているPR会社のほとんどはこの選択肢を選ぶことになるような気がします。
ただ、この選択は既存の総合PR会社にとって受け入れがたいものかもしれません。「総合」の看板をはずすという意味ですからね。

ウェブ関連企業が重視していない層をターゲットにするという選択は、より消極的なように思えます。
この選択肢を選ぶことにより、PR会社は絶えずこの層を開拓していかざるを得なくなります。しかしこれは袋小路を探る作業にしかならないような気もします。
この選択をしたPR会社は袋小路の行き止まりにたどり着くか、それともその前に力尽きるか、どちらかの結末を迎えることになるでしょう。いずれの場合も、その先にあるのはウェブPRから撤退なのですが(そしてこれは非常に重要なことですが、既存の多くのPR会社は現状、この選択肢を選んでいるような気がします)。

というわけで既存PR会社がウェブPRを長く続け、ビジネスにしていこうとするなら、ウェブのスピードに対応できる体制をつくらねばならないということなのですが、これはこれでいろいろと難しいでしょう。
しかしこの選択肢を選び、的確に実行できたPR会社が真の(そして数少ない)総合PR会社として業界リーダーに君臨することは間違いないでしょう。
そしてもうひとつ、この選択肢を選び、的確に実行できたPR会社は、PR業界のみならず、広告、マーケティング等々を含めたコミュニケーションビジネス業界全体のリーダー的企業になれるかもしれません。
可能性は十分にあると思います。

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