PR・広告・マーケティング 一覧

ソーシャルリスクの芽。

違う会社の人がFacebookで何か投稿したとき、コメント欄でその会社の先輩と思しきユーザーがその人や投稿のことを揶揄したりからかったりしてることってありますよね。
あれ不快というか危険というか、微妙な感じですよね。
おそらく先輩はFacebookで同じ会社や部署の人としかつながってなくって、Facebook上で後輩をからかう行為が外の人に見られてるなんて夢にも思ってないんでしょうけど、これやっぱり危険だなあ。
友達にしか見られないと勘違いしてTwitterで犯罪自慢する学生とかと、何も変わらん。

昨晩、仕事を終えて夜中までやってる飲食店で食事をしていると、レガシーメディアの広告営業関係者と思しき人たちが近くのテーブルに陣取って、レガシーメディアの広告談義をしていました。
いわく、ネット広告はダメで、レガシーメディアの広告は安泰なのだとか。ちょっと興味があったので、どういう理由でそうなのか、耳を澄ませて聞いていると、どうやらネット広告ではレガシーメディア広告に比べてモノが売れないのだというような話。
ますます興味がでてきました。これはひょっとしたらレガシーメディア広告のCVR的な話が聞けるのではないかと、さらに耳を澄ませると、企業はネットみたいにくだらない書き込みばかりが掲載されている枠には広告は出せないからモノは売れないのだとのこと。

・・・いやいやいや!ちょっとまってくれよ!!!

その後もちょっとだけ話を聞いていたのですが、どうもCVRとかそういう概念を知らずに「ネット広告はレガシーメディア広告に比べてモノが売れない」という話をしている様子。
この人たちは、クライアントにCVR的なものを聞かれた時にも同じように答えるのでしょうか?

というわけでどうにもすっきりしない感じなのですが、こんなくだらない話の中からでもちょっとだけ気づけることがありました。

業界でよく聞くようになった「戦略PR」も、上のレガシーメディア広告と同じように提案されていないか、ということです。
CVRとかそういう概念を知らずに、「戦略PR」でモノは売れる!と言い切ってクライアントに提案しているPR関係者も多いんじゃないのか、という畏れというか疑念というか、そういうのも感じました。

「戦略PR」のCVRをはっきりさせろという話ではもちろんありません。
「戦略PR」と「モノが売れる」を関連づけるのであれば、この世のどこかにCVR的な物の見方があることぐらいは知っておかなきゃならないんじゃないの か、CVRが大きな指標となる価値観があると知った上で「戦略PR」の役割を考え、説明できるようにならなきゃいけないんじゃないのか、そんなようなこと を思いました。

僕が会社でやっている「情報流通構造調査」はニュース情報がどのような経路で受容され、再発信されるのかを調べるモノなのですが、この「ニュース」て言葉がかなりくせ者でいろいろ悩んでいます。

この言葉、実は人によって解釈に幅がある言葉で、例えば、「ニュースとは真実を伝える
崇高なジャーナリズムうんぬん」という解釈をしている人にとってのニュースとは邦人人質事件や政治家の発言を伝える情報のことで、よくニュースサイトに載っている「喧嘩するネコの映像」や「カップラーメンのスープの粉を混ぜると美味い」というような情報はニュースではないということになります。また広い解釈の幅を持っている人にとっては、ウィキペディアの記事だろうが居酒屋のトイレに書いてあるスタッフ紹介だろうがなんでもかんでもニュースということになります(ちなみに僕の解釈はこれに近いです)。

この調査で知りたいのはこのふたつの例の中間くらいまでの範囲の情報なのですが、はてさてこれをなんという言葉で呼べばよいのやら。。。
PRのコンテクストづくりで細かい設定なんかを作っていると、「普通の人はそんな細かいことまで気にしないよ」みたいなことを言い出す奴が必ず現れるんですが、普通の人に向けたコンテクストだなんて誰も言ってないだろ、ていつも思います。
「それじゃメディアの人が食いつかない」てのにもうんざり。メディアは数ある戦略ターゲットのひとつでしかないだろ。なんでメディアに食いついてもらうことが全体のゴールになってんのさ、ていうか。

TNAの日本語放送がはじまってるのね。

番組で日本のプロレスファン向けに「日本のプロレスで言えば○○みたいなもの」的解説をしてますが、日本のプロレスファンがアメリカンプロレスのターゲッ トになり得ないというのはこれまでのアメリカンプロレス日本上陸失敗の歴史が証明しているとおり。これはまずいやり方だなあ。

「似たものが好きなんだからこれも気に入ってくれるだろう」的発想の雑なターゲティングってほんとうまくいかないんですよねえ。
歌舞伎役者でミュージカルの名手でもある松本幸四郎さんは、歌舞伎とミュージカルを「水と油」と表現されています。
これは歌い踊り演技するという同じ要素を含んだ両者ではあるが、その作法や「良いとされること」は真逆だといういうことなのだろうと思います。
PR会社でウェブを専門領域にしている身にはなんだか非常によくわかる話だな。

あらかじめどういう情報が提示されていればよいのか

「ドラマ」だと許せることがなぜ「ニュース」だと許せなくなるのだろうと考えた。
「バラエティ」だったら?「ドキュメンタリー」だったら?
いろいろ考えると、「これはフィクションです」という宣言よりも「これはガチです」という暗黙の了解的なモノの存在感が案外大きいことに気づく。

僕がこんなことを考えるようになった背景には「これがガチなはずないでしょ」という暗黙の世界観を強烈に強要する、米国のプロレスに親しんできたことがあるかもしれません(今では米国のプロレスは「これはフィクションです」と宣言しているけれども)。
これは、たとえば誰かが自身のブログでおすすめ商品を紹介するときにいかに振る舞うのが良いかという話にもつながっているかもしれないと思うのです。
ドラマのエンドロールで「衣装協力」としていくつかのブランドの名前が並んでいること、その後に「提供」としていくつかのブランドの名前が表示されること・・・とか。

ドラマは八百長ではないがプロレスは八百長だと主張する人は多い。
この場合、その人はドラマをどういうモノだと考えていて、それはどういう情報があらかじめ与えられている(あるいは与えられていない)ことによるものなのか?プロレスをどういうものだと考えていて、それはそれはどういう情報があらかじめ与えられている(あるいは与えられていない)ことによるものなのか?
あるブログの中にそういう人が言うところのガチのエントリとヤオのエントリが混在しているとして、そのことについてのどういう情報がどのような形で提供されていればいいのか?
めったに見ない歌番組を見ていたら、ある曲がこんなふうに紹介されてました。

「今いちばん泣ける曲」。

なんじゃそら。
その曲を聴いた僕が泣いたかどうかはともかく、それより前にその前時代的なキャッチキーワードの作り方に唖然としたのは確かです。
そんな断定的なキャッチキーワードで紹介された曲が見ている人にどういう風に受け取られ、ソーシャルメディアなんかでどんなふうに評価されるか、ちょっと考えりゃわかりそうなもんなのに。

子供の頃、そろそろ宿題しなきゃなと思ってたところにカーチャンから「宿題しなさい」て言われてかえってやる気をなくしたという経験は多くの人がしていると思いますが、あれとまったくおんなじ。

芸能人ブログとかやらされパブリシティでもこんなふうなのよく見ますよね。
「知ってしまったらもう手放せない」とか「◯◯キラー登場」とか。
そんなキャッチキーワード見たらかえってあら探ししたくなるじゃないですか、ねえ。
電通パブリックリレーションズ(電通PR)という会社に勤務しているのですが、そこでソーシャルメディア実験室「アンテナ」というプロジェクトを始めました。
社内的には6月からいろいろと活動していたのですが、社外向けの活動は昨日発表のまとめサイト利用実態調査の発表がはじめてになります(このページの一番下の問い合わせ先の「細川」というのが僕ですw)。

こちらの調査の内容についてはいろいろ報道もしていただいてますので

"まとめサイト"の利用実態明らかに 18.5%が「1日に何度も利用」 - ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1207/18/news089.html

"まとめサイト"利用率は36.5%、「新しい情報流通構造を創出」電通PR調査 -INTERNET Watch
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20120718_547538.html

「まとめサイト」に賛否はあれど──18.5%が1日に何度も訪問「新しい情報流通構造」 - ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1207/18/news071.html

Business Media 誠:「まとめサイト」のヘビーユーザーは18.5%、なぜ利用しているの?
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1207/18/news064.html

「まとめサイト」利用実態調査、ユーザーは18.5%が1日に何度も閲覧 | おたくま経済新聞 - オタク系ニュース&コラム
http://otakei.otakuma.net/archives/2012071803.html

キュレーション、まとめ : ウィキや2ちゃんまとめなどの「まとめサイト」、2割近くが1日何度もチェック......電通PR調べ | RBB TODAY (ブロードバンド、ウェブのニュース)
http://www.rbbtoday.com/article/2012/07/18/91931.html

まとめサイト、若者は「娯楽」シニア層では「マスメディアを補完する情報源」として定着【電通PR調査】:MarkeZine(マーケジン)
http://markezine.jp/article/detail/16082

まとめサイト、若年層はスキマ時間の「暇つぶし」に読む - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/society/35019364/

電通PR、「まとめサイト」の利用実態調査 - 2割の人が1日に何度も利用する | ネット | マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/news/2012/07/19/043/index.html

時事ドットコム:「まとめサイト」利用率36%=若者に浸透、中高年も情報源に-電通PR
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2012071800841

こういったところをご参照いただくとして、僕からは「中の人」としてプロジェクトそのもののことを。
(それにしてもすごくたくさんのサイトで取り上げていただきました。本当にありがとうございます)

「アンテナ」は急激な移り変わりを見せる情報環境の中で、PR会社として次の一手を打つための、文字通り実験をしていくプロジェクトです。
"ソーシャルメディア"という名前をつけてはいるものの、個人的には枠にとらわれずいろいろな試みをしていければなあと考えています。
軸になるのは今回のニュースリリースにも書かせていただいた「情報流通構造」というキーワードになるでしょうか。さまざまな情報の出入り口が生まれ、そのさまざまな活用法が発明され続けられている現代、PR会社にとってこの「情報流通構造」を把握するのは大いに意味があることだと思います。今回調査を行ったまとめサイトもそうなのですが、こういった現代の特徴的な情報の出入り口を発見し、その活用のされ方を究明し、それらから現代の「情報流通構造」を明かしていこうというのがこのプロジェクトの大きな目標ということになるでしょうか。

今回の発表は第1弾調査です。今後もこういった調査やセミナーのプロデュースなどをしていきますので是非ソーシャルメディア実験室・アンテナご期待ください。

僕がPRの企画を考えるときにしていることの話。

どうやったらスレッドを立ててもらえるだろう?て考えます。
どうやったらスレッドを立ててもらって、そのスレッドにいろんなレスをつけてもらえるだろう?て考えます。
どうやったらいろんなレスがついて、★2を立ててもらえるだろう?て考えます。

だからスレッドを立ててもらって、レスをもらって、★2を立ててもらったところを想像するところから始めます。
だからそれがいつも想像できるように、スレッドを立てる人がどんなものを面白く思ってどんなスレッドを立てるのか、レスをつける人がどんなものを面白く思ってどんなレスをするのかを注意深く見ています。
(そしてこれはたいてい、僕にとっても面白く、興味深い作業です)

そして、スレッドを立ててもらえるような、レスをつけてもらえるような物語を考えます。
面白いと思ってくれる人がたくさんいるような、そんな物語を考えます。

でも世の中にはこれと逆の考え方があります。
それは、多くの人に面白い、興味深い、と思ってもらうことよりも、自分たちの考えた宣伝の文言をただコピー&ペーストか、それに近いような形でウェブ上のそこかしこに貼り付けてほしい、そうなることがよいことなのだという考え方です。

当たり前のことですが、僕はこういう考え方をする人とはあまりうまく仕事ができません。
でも僕はこういう考え方を決して否定はしません。僕とは合いませんが、そういう考え方にはそれなりの理由があるのだと思います。ただ僕はこういう考え方をしないというだけの話です(僕は永遠に生きていられるわけではないですから)。

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